2007年12月15日土曜日

障害者扶養共済未払い 「時効」撤廃04年に検討 福祉医療機構

保護者を亡くした障害者に支給する「心身障害者扶養共済制度」の終身年金が「時効」によって未払いとなっている問題で、年金を一括運用する独立行政法人「福祉医療機構」(東京)が二○○四年、障害者の生活安定という制度の趣旨などから時効撤廃を検討していたことが十二日、分かった。しかし、運用資金の減少を避けるため、制度は見直されず、これによって年金未受給者が増えた可能性がある。
 同機構は終身年金の資金を確保するため、生命保険会社十一社と保護者の保険契約を締結。保護者が死亡した場合、保険会社から受け取る保険金を信託銀行に投資し、その運用益などを終身年金に充当している。
 ところが、保険会社との契約では、保護者死亡から三年以上経過後の申請は「重大な過失」となり、保険金は支払われない。このため、同機構は救済策として、申請時期にかかわらず年金を全額支給する方向で検討したが、「独自に支払うには運用資金が少なく、制度存続のためには仕方がない」(扶養保険課)として断念した。
 結局、各道府県、政令市に文書で注意喚起し、早めの申請を呼びかけるリーフレットを配布しただけで、一部請求権を失った障害者は救済されなかった。
 同機構は○四年に実施した全国調査で、未受給の障害者が全国に四百十八人おり、うち百四十七人が「時効」にあたることを把握。時効の撤廃検討はこれを受けた措置だった。
 「時効」の壁で一部請求権を失った障害者は、札幌など全道で三十三人で、未払い額は千五百万円に上る。同機構は現在、時効分を含めた全額支給などを検討中だが、「問題を認識していながら、対策が遅れたことは残念」(同)と話している。

(北海道新聞より引用)

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